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2004年5月
◇鷲ノ木5遺跡で竪穴住居跡発見 

 森町の鷲ノ木5遺跡で、環状列石周辺から住居跡の一部が出始めています。これまでに同時期の竪穴住居2基に加え、縄文時代中期(約6000年前)とみられる竪穴住居4基が見つかり、集落が少なくとも縄文中期から存在していたことが明らかになりました。このほか、穴を掘っただけの土坑墓も3基発見されています。町教委は「縄文中期の住居が出てくるとは想像外。十数基は見つかるのでは」と話しています。

 竪穴住居跡が見つかったのは、環状列石から南東に約20メートル下の地点。住居は長径2〜3.5メートル、深さは縄文中期のものが約35センチ、後期が15〜20センチ。構築時期は現段階で断定できていませんが、後期の竪穴住居は石組みの炉を持っており、炉のない中期と区別されるようです。土坑墓が造られた時期は明らかになっていません。

 同遺跡について町教委は、環状列石ができる前に一度、集落が形成されていたとみています。環状列石との関連では「住居は平たん部を占拠するので、祭祀(さいし)の場所は自然に山の上を選ぶ。緩やかな山を削って土木工事をする高度な技術を伴っており、都市のような形態の一大集落があったのでは」としています。


ツチクジラ漁解禁初日 松前小島沖で捕獲

 道南の日本海側で25日に解禁となったツチクジラが同日、函館市豊川町の豊川ふ頭に水揚げされました。水揚げされたクジラは市内の水産会社に運ばれ、解体されました。操業開始当日の水揚げは1999年のツチクジラ漁開始以来初めてのことです。解体された肉は市場で取引され、27日には鮮魚店などに並ぶとのこと。
 今回捕獲されたツチクジラはメスで、体長9.87メートル、重さ8.5トンと小型。25日午後1時ごろ、松前小島沖の北34キロの地点で発見、約30分間の追跡の末に捕獲されました。

 ツチクジラは、国際捕鯨委員会(IWC)の管理対象外ですが、道南沖の漁期は6月末までで、捕獲枠は8頭(昨年も同数)と規制されています。画像 ツチクジラ

【ツチクジラ】 その生態については十分わかっていない。比較的温暖な北部北太平洋の海域にのみ分布している。日本沿岸には、日本海系、太平洋系、オホーツク系の3つの群れが分布していると考えられている。頭は丸くて小さく、その先に細長い吻があって、英名の「鳥の嘴を持つクジラ」の由来になっている。日本では、千葉県を中心に江戸時代から捕獲が行われていた。

◇ヒグマ春季管理捕獲 前年の倍の14頭

 道の「渡島半島地域ヒグマ保護管理計画」に基づく、今年のヒグマ春季管理捕獲が終わり、3年におよぶ試行実施期間が終了しました。今季の捕獲頭数は前年の倍となる14頭で、試行期間の合計は25頭になりました。

 今春は満2歳以上のヒグマを対象に、捕獲頭数は雄39頭、雌10頭を上限に設定して、渡島、檜山、後志の3管内21市町村で行いました。実施期間は41日間。
 捕獲したのは雄9頭、雌5頭。地域別でみると、渡島管内八雲町、檜山管内熊石町など渡島半島中央部が雄3頭、雌3頭の計6頭で最も多く、後志管内島牧村など後志南部地区が4頭、檜山管内厚沢部町など同半島南部が3頭。渡島管内松前町など松前半島や同管内長万部町など同半島北部は実績がありませんでした。
 過去2年間の捕獲頭数は02年が雄1頭、雌3頭の計4頭、03年が雄5頭、雌1頭、性別不明1頭の計7頭。捕獲頭数が増加したことについて、檜山支庁は「昨年より残雪が多かったため、足跡から追跡しやすかった」(地域政策部環境生活課)と分析。渡島支庁は「天候に恵まれたのに加え、3年目の経験も大きかったのでは」(同)とみています。

 今後の管理捕獲について、道は近く、学識経験者らで構成する「ヒグマ対策協議会」を発足させ、試行実施の結果をもとに効果の有無や費用対効果などを検証。関係機関から情報を集め、管理捕獲を継続するかどうかなど、ヒグマの保護管理の在り方を検討します。
 道の「渡島半島地域ヒグマ保護管理計画」は、ヒグマによる人身事故や農作物の被害を未然に防ぎつつ、ヒグマの地域個体群の存続を図る、ヒグマの適正な保護管理方策の確立を目的に、2001年2月に策定されたものです。


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◇四稜郭近くで縄文時代前期の遺跡発見

 函館市陣川町の史跡・四稜郭跡の近く(同町66)で縄文時代前期(約5000年前)の遺跡、「陣川町2遺跡」(仮称)が見つかりました。住居跡や多数の縄文式土器などが出土し、市教委文化財課では「集落の一部」とみています。市内で縄文前期の住居跡が標高の高い位置で発見された例はなく、同課では「海際から離れた場所で見つかったことは注目に値する」と話しています。

 同課の調査で、住居跡は4基と判明。それぞれ縦4メートル横6メートルの規模で、柱と炉の跡がありました。一緒に見つかった土器はすべて破片の状態で約2000点。このほか、矢じり、石おの、食べ物をすりつぶすすり石などの石器類も出土しました。
 今回見つかった土器は縄文前期のものと見られ、函館周辺ではこれまで「函館空港4遺跡」「桔梗サイベ沢遺跡」などで見つかっていますが、いずれも標高の低い海岸周辺で、この時代は「魚介類などを食物に生活をしていた」とされていました。ところが、陣川町2遺跡周辺の標高は約100メートル。「前期の終わりころから既に山の食物や動物に依存していたとも考えられる」ということです。

 小範囲でこれだけ大量の土器が出たことから、ほかにも10〜20の住居跡が見つかると思われ、調べれば範囲もかなり広がる可能性があると考えられますが、遺跡が見つかった土地は建設会社の作業場で、所有者が現状維持の意思を示していることから、これ以上の調査などは行わない方針です。発掘された土器は復元し、要望があれば学校教材に貸し出す予定となっています。写真 四稜郭

【四稜郭】 五稜郭の北東約3qの丘陵上(現函館市陣川町59)に築造された洋式築城法の堡塁。明治2(1869)年4月、旧幕府軍が2週間ほどの期間で急造した。蝶の羽を広げたような形をしており、四隅に砲座を設けてある。五稜郭の守りに備えたものだが、同年5月、新政府軍の攻撃を受けわずか数時間で陥落したといわれている。土塁などの保存が良好なことなどから昭和9年(1934)国の史跡に指定された。

◇核家族化すすむ函館市 

 函館市は人口減が続く一方で世帯数は増加し続けていることが、市の住民基本台帳の統計で分かりましたた。1994年から2004年までの10年間で、人口は1万9500人(6%)減少しましたが、世帯数は8200戸(7%)増加していて、核家族化が進行している現状が確認されました。

 人口は94年で30万800人、世帯数は12万3300件でしたが、04年には人口28万1300人、世帯数13万1500戸となりました。世帯数は「平成」に入ってから平均で年800戸増加していて、03年には13万戸を突破。特に03年1300戸増、04年1000戸増と、近年の増加が目立っています。これに対し、人口は約20年間、年1900人ペースで減り続けていて、97年には最高の3200人減になりました。

 男女別人口は、85年は男15万1200人(47%)、女16万7800人(53%)、94年は男13万9500人(46%)、女16万1300人(54%)、04年は男12万9300人(同)、女15万2000人(同)。女性が多い傾向はここ20年変わっていなく、男女比もほぼ変化していません。

※人口、世帯数は100未満切り捨て、パーセントは小数点以下を四捨五入


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◇5月17日 ペリー来航150周年記念式典

 函館日米協会(野田義成会長)はペリー来航から150周年を迎え、5月17日に「ペリー来航150周年記念祭」として、ペリー像が建つ函館市弥生町2の旧函病跡地で記念式典を行います。
 同日の記念祭は、外国人墓地で墓前祭の後、跡地の愛称を「ペリー広場」と名付け看板を設置。ラッパ吹奏や祝砲を上げる予定。
 また、同日午後6時半からは、函館市と同協会が組織する実行委が主催する米国空軍音楽隊コンサートを函館市民会館で開催します。
 ペリー来航150周年を記念しては、市立函館博物館でも6月29日から8月22日まで特別展開催を決定。市では別の催しも行うことにしているということです。


◇北星小学校に旧若松、巴小学校史料室開設

 函館北星小学校(安保勝順校長)にこのほど、同小の前身となる函館若松小学校と函館巴小学校の貴重品を展示した「史料室」が完成しました。安保校長が昨年12月から準備を進め、明治から大正、昭和と歴史を刻んだ品々1000点以上が、3階空き教室に陳列されています。

 史料は学校別に展示されていて、若松小は明治から昭和まで卒業生の写真が残っているほか、年代を感じさせる映写機や周年記念誌など。
 巴小は、49(同24)年の「通知箋」や少年消防クラブや相撲大会優勝の旗を展示。学校近くの街中を写した写真や、広告と地図が印刷された「卓上ガイド」など懐かしい品が並んでいます。福島町出身の横綱・千代の山が、同小のために書いた額縁など、珍しい品も。

 史料室は平日の夕方までオープンしていて、安保校長は「卒業生はじめ色々な人に足を運んでもらってじっくり見てほしい」と呼び掛けています。

若松小は1903(明治36)年、巴小は22(大正11)年にそれぞれ開校し、88年に統合して北星小がスタートするまで、約1万6000人と約1万3000人の卒業生を送り出してきました。 

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特集 「道南行楽ガイド」
◇五稜各公園、函館公園夜桜ライトアップ 5月9日まで
ライトアップは、平日午後7時〜9時、土・日午後7時〜10時 函館公園では、露店37店が営業。
◇松前さくらまつり 5月16日まで(松前公園)
  9日 大衆楽々会芸能発表会(午前10時)、さくら観察会(同)、道南観桜カラオケ大会(正午)
     「花まつり」稚児行列(午後1時30分)
 11日 霊場八十八カ所山開き(朝から)、柴燈大護摩火渡り修行(正午、阿吽寺)
 15日 観桜の宴(午後6時、松前藩屋敷)
 16日 観桜もちつき大会(午前11時)
詳細は観光協会さくらまつり本部へ 01394-2-3100/ホームページは こちら
◇森町桜まつり(青葉ケ丘公園) 5月23日まで
  9日 ばんば競技(午前9時、共進会場)、瀬川瑛子歌謡ショー(午後0時30分)
 16日 道オープンペタンク(午前8時、サンビレッジ森)、ディスクドッググランプリ(9時)
詳細は観光協会へ 01374-2-2181/ホームページは こちら
青葉ヶ丘公園には約1600本、国道5号線側に隣接するオニウシ公園には約500本のサクラがあります。
桜まつりとは関係ありませんが、8日と22日の土曜日に、鷲ノ木5遺跡の現地説明会が開かれます。建設中の高速道のルート上で発掘された約4000年前の縄文遺跡で、建設に支障があるということで、その保存が危ぶまれているものです。関心のある方は、この機会に。事前の申し込みが必要です。問合せ・申込み:森町教育委員会 01374-2-2186
◇箱館五稜郭祭 5月15日(土)・16日(日)
箱館戦争(戊辰戦争)をモチーフとした歴史祭。約1000人もの市民が旧幕府軍と新政府軍の扮装に身を包んでまちを練り歩く維新行列をハイライトに、数々のイベントが開催されます。とくに一般応募の土方歳三コンテスト全国大会は、女性に人気のイベント。 詳しくは こちらのページから
◇恵山つつじまつり 5月22日(土)〜6月6日(日)
  恵山山麓一帯(つつじ公園および御山)
  5月30日(日)午前11時〜 ソーラン踊り、吹奏楽演奏、大正琴演奏、 歌謡ショー
問合せは恵山町企画観光課 0138-85-2331/ホームページは こちら
◇花と緑のフェスティバル 6月19日(土)・20日(日)

北海道立道南四季の杜公園(函館市亀田中野町199)

同フェスティバルは、道南の初夏を彩る恒例イベントとして定着していますが、今年は会場を去年までの函館シーポートプラザから移しての開催となります。 「道南四季の杜公園」は昨年夏に一部開園した、道南初の道立公園です。
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