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04年5月
◇縄文遺跡の宝庫

 四稜郭の近くで約5000年前の住居跡が見つかりました。海岸線から離れた、高い土地での発見は初めてのこととか。森の鷲ノ木第5遺跡でもストーンサークルのそばで、やはり住居跡が発掘されています。こちらは約6000年前のもので、ストーンサークルが作られる前は集落だったと考えられます。
 また、南茅部町では臼尻小学校遺跡や垣ノ島A遺跡などで発掘調査が継続しています。本当に道南は遺跡の宝庫。学校では、北海道の歴史は中世以降からしか教えられなかったような気がしますが、アイヌ民族のことはもちろん、縄文時代まで遡れば北海道は本土(?)よりずっと早くから拓けていたのです。せめて市内近郊の遺跡だけでも系統的に見て歩いて、本当の歴史の一端でも学びたいと思います。

◇スピッツ
スピッツの写真 いつものペットショップに花子をシャンプーに連れてくと、スピッツの仔犬がいました。何十年ぶりかに見ました。それこそ昭和の30年代には、中産階級のシンボル的な犬でした。小金持ちは−大金持ちはどうか知りませんが−競って飼っていました。家の犬は胴長短足の雑種で、隣家の銀行の支店長のところはスピッツでした。
 飼い犬に流行り廃りができたのは、多分この頃からで、よく吠えるのが敬遠されて−もともと番犬なのに−急速に見られなくなってしまいました。店のオーナーに聞くと、吠えないように改良(?)されて、最近また人気が出てきているとのこと。
 人間の都合で改良されてしまった犬には気の毒ですが、そういうことならスッピツを飼うのも悪くない。真っ白で縫いぐるみみたいな愛らしさ。郷愁とともに、2匹目を飼うなら…と思ったことでした。

◇風力発電は逆風?

 江差町の風力発電機が、見込みの半分も電気を起こさないということで問題になっています。28基ある発電機の設置場所が不適当なのが主な原因らしい。詳しい調査によって、現状の設置場所では発電量が最大でも計画値の50%程度だとか、発電機を制御するソフトに欠陥があるだとかが分かったということです。
 そういうことがどうして建設段階では分からないのだろうか、と不思議に思います。導入を急ぐ自治体と、売り込みに躍起の企業が十分な検証もなしに作ってしまったというのが実情なのでしょう。
 倒産してしまった恵山町のケースといい、安易な取り組みがクリーンエネルギーの普及に、それこそ逆風にならなければいいがと思います。

平成16年5月30日(日) マシュウ

◇鷲ノ木遺跡見学  このページのトップへ
 森町教育委員会が開いた見学会に参加しました。実際に現地に立って、専門家の説明を聞くと、あらためて縄文人のパワーと、遺跡の重要性を感じました。4000年も前に、山の頂上を削って台地にし、3km以上も離れた川から何百という石を運んで並べる。中には100kgを超えるものあります。日常生活に関する遺物が出土していないことから、純粋に祭祀の場として作られたらしい。
 今は、高速道建設予定部分の細長い区画だけを発掘調査していますが、もし周辺も発掘できれば、、青森の三内丸山遺跡に匹敵する遺跡が出土すると、関係者は考えています。現在見えているだけの規模でも、作り上げるのは相当の人力が必要と考えられ、それを支える集落が周辺にあったはずだということです。事実、直線で300mほど離れた山の斜面から、27基の土坑墳墓群が出土しています。(鷲ノ木第4遺跡)
 ただ、そこはもう高速道建設のために削り取られて、今は跡形もありません。ストーンサークルと竪穴墓のある、ここ第5遺跡も、工事やり直しの費用のメドが立たず、今のところ保存される可能性は低い状況です。
 ストーンサークルの台地から見える駒ヶ岳は、4000年前と今とでは山容がまったく違って、富士山のようだったといいます。縄文の人々は、この駒ヶ岳の肩口から昇る太陽とストーンサークルで、暦を作っていたのではないかと推測する専門家もいます。
 4000年前の遺跡が、経済効率最優先の現代に何ほどの意味を持つのか、人それぞれの考えはあると思います。ただ、われわれの直接の祖先とはいえないまでも、原日本人である縄文の人々の敬虔な祈りの地を、高速道の下敷きにしてしまうことに、なんとも偲びがたい思いを拭いきれません。
写真右側が、ストーンサークルのほぼ全体。下段左側が
竪穴墓。下段右は専門家の説明を聞いているところです。
竪穴墓はこの写真の下の方、5〜6mくらい離れたところに
あります。
 
   

◇犬は、犬

 先週図書館から借りてきた犬についての本は、2冊とも気楽な読み物ではなかった。読み飛ばすページ゙の方が多く、読了するまでに時間がかかりそう。書評を読んで食指が動いたのですが、ただの犬好きには少々高尚過ぎたようです。
 1冊は、40年前に書かれた、「人、イヌにあう」(コンラート・ローレンツ)。著者はノーベル賞を受けた動物行動学者。犬について科学的に考察した、この分野での名著とされています。もう1冊は、「犬の科学」(スティーブン・ブディアンスキー)。こちらはごく最近の本。
 読み比べてみて面白かったのは、犬の祖先についての考察がまったく違っていること。普通考えられている狼祖先説は、どうやら間違いらしい。この説は、コンラート・ローレンツが主張して、それが通説になったようですが、最近の遺伝子の研究では、犬と狼は10万年ほど前に共通の祖先から分かれた、ということです(犬の科学)。
 10万年前から犬は犬だったというのは、何となくロマンに欠けるような気もしますが、それでも犬が犬として進化したのは、ヒトとの関わりの中で適応した結果だという話には大いに納得できるものがあります。飼い犬を擬人化して見るのは、どうやらこの長い年月の付き合いのせいかもしれません。

平成16年5月16日(日) マシュウ

◇近所の桜  このページのトップへ

  「花に嵐」。3日と4日は雨で、風も強かった。これでもう、五稜郭や函館公園の公園の桜も終わりでしょう。
 それでも、2日の日に観に行った見晴公園の桜はまだ三分咲き程度で、少し足を延ばせば森町の桜もこれからが見頃ですし、松前町なら、今月いっぱいは花見ができます。道南の桜はまだまだ楽しみを残してくれています。
 とは言うものの、森はともかく、松前はちょっと遠い。鉄道がないのはいかにも不便です。そんなわけで(?)、さわやかに晴れた子どもの日の今日は、ご近所の桜をはしご。結構いろんな種類の桜があるものです。花子の散歩コースにある児童公園のオオヤマザクラは、まだ蕾でした。

写真は、ご近所の枝垂桜。後ろの白ぽいのは、葉が目立ちはじめたソメイヨシノ。
◇盲導犬
 先日観たテレビのペット番組で、北海道盲導犬協会の活動が紹介されていました。ここで訓練を受けているのはラブと、ラブとゴールデンのミックスの2種類。やはり盲導犬には、性質が温和で、人になつきやすく仕事をきちんとするレトリーバーが最適なんだそうです。それでも、訓練を受けて盲導犬として活動できるようになる犬は、今回の番組の中では40頭に16頭で、半分以下。現在、全国で920頭の盲導犬が活躍しているそうですが、必要としている人は約7800人。まだまだ満たされない状況が続きます。
 ちなみにゴールデンは、冬場に雪球が長い毛に着いて、屋内に戻ってきたときの扱いが面倒だからということで、北海道では盲導犬としては使っていないそうです。
 番組を観てて泣かされたのは、パピーウオーカーと犬の別れ。仔犬のときから一年間育てて、協会に返す。最初から決まっていることとはいえ、やはり辛いものがあります。自分なら、とてもパピーウオーカーはできないと思いました。もっとも、誰でもなれるわけではありませんが。
 ところで、気になったのは盲導犬になれなかった犬たちはどうなるのか、ということ。番組ではそこまでの説明はありませんでした。パピーウオーカーに譲られるのならいいのにと思いましたが、確かめたわけではありません。どちらも犬として幸せに生きてほしいと思ったことでした。

◇風力発電

 最近、住宅に風力発電機を取り付ける人が増えているそうです(読売新聞4月24日)。
 風が弱くても羽根が回り、強風では音や振動を抑えるタイプが相次いで開発されるなど、発電機そのものの改良が進んで、一般の住宅でも使いやすくなったためとか。価格は1機70〜110万円で、発電量は家庭の消費電力の数%と程度。とても経済的なものとは思えませんが、環境問題を積極的に考えようと設置されているようです。
 一時期、太陽光発電が注目され、ソーラーパネルを住宅に取り付けた人も多かったと思いますが、比較的日照時間が少なく、風の吹く日が多い函館には、風力発電機の方が向いているかもしれません。

平成16年5月5日(水) マシュウ
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