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04年2月
◇水族館

 「函館便り」でもお伝えしたように、やっと水族館が建てられることになりました。新しい中央図書館も、来年の12月には開館します。これで、歴史と文化の町・函館のハードが少しは整うことになるでしょう。
 4年前に初めて今の中央図書館を訪れた時は、そのあまりの貧弱さに驚きました。いまだにカードによる検索です。蔵書が少ないからそれでもいいのかと、皮肉な感想を持ったものです。

◇室内犬

 日本でいちばん登録数の多いのが、ミニチュアダックスフンドで、約14万8千頭。次が、大差がついていますが、チワワの約5万3千頭、3位はコーギー約3万1千頭だそうです。いずれも小型犬で、室内で飼いやすい犬種ですね。別の調査では、室内で飼われている犬は全体の半分近いとか。
 花子も家の中で飼っています。はじめはベランダに犬舎を置いて…と考えていたのですが、獣医さんの一言で止めました。「一度、毛皮一枚で冬の戸外で一晩過ごしてみると分かりますよ」。その昔、南極に一年間取り残されて、無事生還したタローとジローの話題をリアルタイムで聴かされていたものですから、何となく犬は寒さに強い生き物だろうと考えていたのです。
 もちろん、そういう犬種もいるのでしょうが、元気で長生きしてもらうためには、やはり人間が快適と感じる環境で飼うべきだ、ということです。子どもの頃飼っていた犬には、可哀想なことをしたと、今更ながら思います。いくら樺太犬の血をひいていたといえ、名前もタロ(伸ばしません)でしたが、北見の冬は零下20度になることも珍しくなかったのです。どんなに防寒していても、一晩戸外にいるなんて考えられません。―悪かったね、タロ…。

◇春は近い?

 最近の函館は、三寒四温状態。雨が降って雪を融かしたかと思えば、翌日はまとまった雪になり、さらに次の日は晴れて、また雪が消えてなくなる。日中の気温もマイナスの日が続くかと思うと、プラスの5度を超えたりして、4月の陽気になります。
 三寒四温とは、冬場のいつ頃のことをさすのか正確には分かりませんが、函館にもようやく春が近づいて来ているのかなと感じられる、今日この頃です。

◇第10号 

 今号で、何とか10号を迎えました。内容もデザインもまだまだ貧弱なのに、これまで訪ねてきてくださった方々には、心から感謝しています。継続することに意味があると考えておりますが、品質を高める努力も忘れずに、号を積み重ねていきたいと思っています。これからもどうかよろしくお願いします。

平成16年2月28日(土) マシュウ

◇春の陽気  このページのトップへ

 ここ数日、3月下旬の気温が続きました。最低気温がマイナスにならない暖かさです。暖かいのはありがたいのですが、積もってた雪が融けて道のあちこちに水溜りができ、残ってる雪もざらめのようにシャリシャリになって、歩きにくいことこの上ありません。

 このまま春になるわけはなく、また寒さが戻ると今度はそれらが凍って、歩き難いを通り越して危険な状態になります。道路が凸凹のスケートリンクなるといえば、雪の降らない地方の方にも想像がつくでしょうか?お年寄りが滑って転んで、そのまま寝たきりにというケースも少なからずあります。温暖といわれる函館でも、冬の道は侮れません。

◇イルミネーションファンタジー

 昨年の12月から実施されていたこのイベントも、2月いっぱいで終了します。文字通り、元町辺りは灯の消えたように寂しくなってしまうでしょう。しばらくの間は、雪明りの明るさを感じ取るというのも、いいかもしれません。

写真 旧函館区公会堂 写真 五稜郭
◇開発か保存か

 以前、道南地方は縄文遺跡の宝庫だというお話しをしました。昨年、函館の隣の森町では縄文時代後期初め(4000年前)に作られた、道内では最大の環状列石が発見されました。(鷲ノ木5遺跡)。祭祀施設と考えられ、そばで見つかった「竪穴墓域」とともに、縄文人の精神文化を知る一級の資料として注目されています。

 ところが、現在建設中の高速道路(北海道縦貫自動車道)の予定ルート上に遺跡が出土したため、保存か開発かで、大きな論議になっています。遺跡を保存するためには、ルートを変更する、トンネルを通すなどが考えられるのですが、どちらにしても莫大な追加費用と工期の遅れが伴って、現実的ではないということです。

 建設主体である日本道路公団に用地を引き渡す期限が5月と迫っている中で、道や文化庁は保存に積極的な意向を示しても、財源はありません。一方で、高速道路は道南地域の経済発展につながるとして、期待する人々も少なくありません。皮肉なことに、森町の町長は高速道路建設促進の旗振りの1人です。

 結局は、時間とお金の問題で、「鷲ノ木5遺跡」は壊滅させられる、というのが作者の悲観的な予測です。過去、同様なケースが秋田県や青森県などでありましたが、地元が断固保存を主張して国や県を説得しました。今回の場合は森町自体が、経済的に対応できないという事情もあって保存に消極的であることも、その予測の根拠になっています。

 森町を攻め立てるつもりはありませんが、日本文化の基層に流れているといわれる縄文の精神性を知る手掛かりを失うのは、考古学者ばかりでなく、日本人全体の損失のような気がしてなりません。ましてや、その遺跡の傍で暮らす地元の方々は、もっと大事な何かを捨て去ってしまうことにならないでしょうか。

 縄文人がストーンサークルを残したのは実は、現代に生きるわれわれが自らの文化や歴史に対して、どう振舞うのかを試すためだったのではないのか、そんな気もしてしまいます。

平成16年2月17日(火) マシュウ

◇この冬は少雪  このページのトップへ

 先月までのデータを、「函館便り」でご紹介しましたが、2月にはいって、少しまとまった雪が降りました。3日の夜から5日にかけて、およそ20センチの降雪でした。20センチになると、気象庁では「大雪」としています。積雪量は今のところ、30センチ。2月の平年値は48センチですから、やはり「少雪」のようですね。

◇老人の街

 これも「函館便り」でご紹介しましたが、函館の高齢化率は21.8%で、5人に1人が65歳以上の高齢者ということになります。これは、全道平均を大きく上回る率なのですが、そんな中で、市は、都会のサラリーマンの定年後の移住を勧誘する事業を始めるとか。「函館で老後の豊かな生活」を、ということらしいです。

 すでに中高年に分類される作者が言うのも何ですが、これ以上老人を増やしてどうするのか、という気がします。それよりも、若い人が定住できる環境整備に力を入れるべきではないのかと思います。かつての経済成長の時代とは違って、企業誘致もままならないことは分かりますが、「生産人口」をいかに増やしていくかを市政の課題としなければ、市町村合併で単に総人口のつじつまを合わせても、地域の活性化にはならないと思うのですが…。

◇北の縄文文化フォーラム

 哲学者の梅原猛さん(国際日本文化研究センター顧問)の講演内容は、すでに著作で述べられていることの要約のようなものでしたが、今回、生のお話を聴講して、あらためて理解が深まったように思います。

 稲作民族の渡来によって、縄文人はあるいは混血され、従わないものは辺境に追いやられ、最後は蝦夷として討伐されてしまうのですが、その血は文化とともに、北海道先住民のアイヌ民族に色濃く受け継がれていること、そして日本文化の基層に縄文の精神性が流れていることなど、同じく講師として参加された国立民族学博物館名誉教授(元同館館長)の佐々木高明氏のお話と合わせて、興味の尽きない内容でした。

 佐々木教授のお話では、近世までの日本では、本州を中心とする本土、北海道、そして沖縄という、3つの違った文化の歴史があるということでした。北海道と沖縄には共通する流れがあって、アイヌ民族と沖縄県人の近親性を感じましたが、今、私たちが教えられている「日本の歴史」は、実は、沖縄と北海道を無視した、本土だけの歴史です。

 北海道開拓のために移住してきた徳島県人の末裔としては、北海道の本当の歴史を勉強する必要があると考えさせられたました。 

平成16年2月5日(木) マシュウ
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